話し手
木村 まさしさん
株式会社オールユアーズ 代表取締役 | 東京
聴き手
桜井 肖典さん
『Community Based Economy』呼びかけ人代表/一般社団法人リリース 共同代表 | 京都
一緒に聴いた人
くわばら ゆうきさん
KUMIKI PROJECT株式会社 代表取締役/一般財団法人KILTA 代表理事 | 神奈川
樗木 亜子さん
株式会社ガイアックス/社内コーチ | 東京
鳥屋尾 優子さん
間合いラボ(maai.lab) 主宰 | 京都
木村さんがしていることや起こしていること
大手アパレルチェーンの販売を18歳からはじめ、店長・企画・バイヤーと、ファッションアパレル系の流通に携わってきた経験から「服を大量につくって消費する」ことへ違和感を感じていた木村さん。「着る」ことにおいて無意識に諦めていたことや当たり前になっていた根底を疑い、ほんとうの意味での「着心地のよさ」を追求すべく、ユーザーの目線からアイデアを発想したものづくりで生活上の機能性を追求した服をつくるブランドとしてALLYOURS(オールユアーズ )を創業されました。単なる商品の売り買いだけの関係ではなく、アイデアの発想から企画、製造、発送までの過程をユーザーを”共犯者”として巻き込んで生み出す商品・施策は、次々と大きな反響と共感を呼んでいます。
木村さんに聞いてみたいこと
桜井 肖典さん
「ALL YOURSの「U」という文字が、常にロゴの中心になるようにデザインしたんです。」と木村さんから伺いました。鼻息が荒くなりがちな起業時から、「私」ではなく「あなた」を中心に考えるブランドであろうと願い積み上げた経営判断が、今のALL YOURSというブランドの質感を産んでいるように感じています。僕はそれを確かめたいと思いました。
木村さんとのお話で印象に残った言葉、その先に思ったこと
足元の売上を立てていくためには、自分たちが自分たちらしく振る舞えいることが重要だ。
商品開発を含む様々な経営判断において、お客様ではなく、お客様のなかの「○○さん」に聞いてみよう!と言える距離感で運営されているブランドが使う「自分たち」という言葉に、Comuunity Basedな姿勢を強く感じました。
by 桜井 肖典さん
あるべき姿を全方位で追求する。
流行は数年前に決まると言われるファッション業界への疑問から、「あなたが中心であること」という「あるべき姿」を追求する思想が、ものづくりの過程やSNSの使い方、組織の価値観にも反映されているのが印象深かったです。
by くわばら ゆうきさん
心地よさと機能が両立したものが世の中に増えたらいいな。
オールユアーズでは、開発した素材や糸をオープンにしている。強みの源泉が、競争しないところを見極めていることにあり、文化を創る経営とはこういうことなのだと感じました。
by 鳥屋尾 優子さん
自分たちの商品だけじゃ全員を満足させられない。
糸や生地から制作しているが、それを自分たちだけのものにせずに、他社にオープンにし、他社が得意なテイストの服は任せるというスタンスが素敵でした。境界線の溶かして自分たちがいいなと思うものをみんなで広げていくと感じました。
by 八束 華子さん
Q. What do you do? & Why do you do what you do?
あなたがしていること、そして、なぜそれをしているのか、教えてください。
Q. How do you do it?
あなたがどのようにそれらをしているのか、教えてください。
Get together
一緒に話を聴いた人との対話
古川 理沙
SELF代表理事/株式会社そらのまち 代表取締役 | 鹿児島
1977年鹿児島県生まれ。2000年から2019年まで日本語教師として韓国、中国、日本の大学、高専、民間学校等でカリキュラムマネジメント、教科書執筆を行う。海外での教師生活を起点に、食を中心にした新しい教育の在り方、街との関わり方を形にするため鹿児島県霧島市に「ひより保育園」鹿児島市に「そらのまちほいくえん」を開園。また、霧島市にレストラン併設型の物産館「日当山無垢食堂」を構え、地元の生産者との連携を深め、広義の食育を実現すべく奮闘中。流通のあり方、消費者や生産者の食に対する意識をアップデートすることで、環境負荷の低減と食の豊かさ向上を同時に実現させたい。第3回ジャパンSDGsアワード、2020年グッドデザイン賞金賞受賞
桜井 肖典
『Community Based Economy』呼びかけ人代表/一般社団法人リリース 共同代表 | 京都
2000年よりデザインコンサルティング会社を経営、様々な分野でデザインプロジェクトの企画監修を重ねる。2012年より持続可能性と事業性を両立する「未来が歓迎するビジネス」のデザイン組織としてRELEASE;を始動。「藝術と社会変革のあいだ」で経済活動をプロデュースする構想家として、社会の大きな物語を編み直す人文学的なアプローチと共創によるビジネスデザイン手法を軸に、大企業や自治体からスタートアップや非営利団体まで領域横断的なプランニングとディレクションを実践する。「想像力からこそ優しさが生まれる」と信じ、「希望を実現する技術であるデザイン」とともに、一人でも多くの人が希望を胸に生きている世界へ。
ニールセン北村朋子
Cultural Translator/aTree代表/『いまを生きる手習い塾』『DANSK』主宰/一般社団法人リリース Partner | デンマーク・ロラン島
日本とデンマーク。人と人。人と人を取り巻く環境とのつながり。教育と民主主義をツールにこれらを思考し、ほぐして広く伝え、協働する実践者。人とそれを取り巻く環境が幸せな地球であるように、ネットワークづくり、学びと思考と実践の場づくりを行う。デンマーク、ロラン島で食のフォルケホイスコーレを2022年秋開校へ向けて理事として準備中。対話や実験、実践を通じて持続可能、健康でおいしい食と水の公平な分配、安全供給とよりよい民主主義の世界との共有を進める。
樗木 亜子
株式会社ガイアックス/社内コーチ | 東京
1983年東京生まれ。途上国発のアパレルブランド、マザーハウスで店長、SV、広報を担当。出産を経て半径1メートルの人を幸せにしたいという想いが生まれ、東京・永田町にて家庭料理レストランtiny peace kitchenを立ち上げ、2020年10月までの約4年間で10万食以上の定食やケータリングを提供。『やさしさが連鎖する経済圏をつくる』をコンセプトに、飲食店というビジネスで人が本来持っているやさしさをベースに循環する経済圏をつくることができるかを実験した日々。やさしさを追求していくうちに、自らのあり方へ関心が広がる。現在は、2020年5月より株式会社ガイアックスの社内コーチとして1on1コーチングや社内の評価制度を刷新する施策を担当したり、社外向けには自主自律型組織への変革を提唱する活動も行なっている。料理好きが講じて、オンライン料理教室を運営している。
八束 華子
プロジェクトコーディネーター | 東京
大学卒業後、三方よし・傍楽という理念に惹かれ、スキンケアをメインにしたライフスタイル提案会社「あきゅらいず」に入社。お客様の相談窓口や採用/イベント企画運営/取材ライティング/新規事業立案運営に従事。肌と体の関係にふれたことを機に、体と心のつながり、自然と人のつながりに興味を持ち、学生時代より探求してきた幸福感の原点があるのではないかと考え始める。2017年、豊かさや幸せは健康の土台と人との出会いによってつくられると考え、体質改善事業で独立。現在は、三井不動産が運営する多拠点型シェアオフィスWORK STYLINGにてビジネスマッチングやイベント運営を担当し、企業の創発が起こる種まきをしている。また、個人の事業伴走にて事業者が大切なものを大切にし続ける経営を目指し、人の愛や力をひき出し、ともに生態系を編んでいく事業をコーディネートしている。